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2009年02月18日(水) 00時03分

今月24日に日米首脳会談 首相や外相、クリントン氏と会談中国新聞

 中曽根弘文外相と来日中のクリントン米国務長官は十七日、都内で会談し、麻生太郎首相とオバマ大統領の初の首脳会談を今月二十四日にワシントンで開催することで合意した。クリントン氏はこの後、首相とも会談し、日米同盟関係の強化と北朝鮮問題での日米連携を確認した。

 首相との会談に先立ち、クリントン氏は十七日午後、拉致被害者家族会の飯塚繁雄代表、横田滋さん、早紀江さん夫妻らと米大使館で面会し、拉致問題解決に向けた協力を約束した。

 外相会談後の共同記者会見では「北朝鮮が核計画を放棄するならば、国交を正常化させる用意がある」と明言。拉致問題に関し「六カ国協議が問題解決の最善の枠組みだ。拉致問題は六カ国協議の一部だ」と指摘した。

 首相は会談の冒頭、クリントン氏が日本を最初の訪問国に選んだことに謝意を表明した。

 外相会談では、日米同盟を「アジア・太平洋地域の平和と安定の礎」と位置付け、一層の強化を目指すことを確認。北朝鮮の非核化の実現に向けて連携を強化するとともに、拉致問題で協力する方針でも合意した。

 オバマ政権は中国重視との見方が出ている中、一連の会談で日米同盟の重要性を確認した形だ。ただ、アフガニスタン復興支援など「テロとの戦い」で米国からさらなる負担を求められそうだ。

 両外相はアフガン復興支援に協力して取り組む方針で一致。世界的な経済危機や地球温暖化対策やアフリカ・ソマリア沖での海賊被害対策での連携も合意した。

 在日米軍再編ではロードマップ(行程表)の着実な実施を確認し、再編の一環となる在沖縄海兵隊のグアム移転に関する協定に署名。協定は二十八億ドルを上限とする日本の財政負担を確認し、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設を明記した。

 クリントン氏は、会見で日米首脳会談について「麻生氏は、オバマ政権がホワイトハウスに招待する最初の外国のリーダーだ」と説明した。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902180129.html