【ニューヨーク17日共同】経営危機に陥っている米ビッグスリー(自動車大手3社)のうち、米政府による緊急融資を受けたゼネラル・モーターズ(GM)とクライスラーが17日、経営再建計画を提出した。GMは、4万7000人の人員を年内に削減し5工場を新たに閉鎖すると表明、既に融資が決まった134億ドルに加え最大166億ドル(約1兆5000億円)の追加融資を要請した。
クライスラーも既に受け取った40億ドルに加え、計50億ドルの追加融資を要請。3000人の人員削減や7億ドルの経費削減を年内に実施するとした。
両社の昨年12月の支援要請額は、GMが最大180億ドル、クライスラーは70億ドルだったが、わずか2カ月余りでGMが最大300億ドル、クライスラーが計90億ドルと大幅に拡大。今後も支援が膨らむことへの懸念は強く、オバマ政権は計画の承認をめぐり難しい判断を迫られそうだ。
米景気低迷で、両社の1月の新車販売は前年同月と比べほぼ半減。資金流出が深刻化し、巨額の追加支援要請に至った。
クライスラーは、イタリア大手フィアットとの資本提携を軸に生き残りを図る方針を示した。