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2009年02月18日(水) 09時03分

イタリア首相の不正を“認定” 共犯弁護士に実刑判決東京新聞

 【ローマ18日共同】イタリア北部ミラノの地裁は17日、ベルルスコーニ首相(72)から偽証の見返りに金銭を受け取ったとして、首相の共犯者として収賄と偽証の罪に問われた英国人弁護士デービッド・ミルズ被告に禁固4年6月の実刑判決を言い渡した。昨年7月成立した免責法で首相は訴追対象になっていないが、主要メディアは首相の金銭提供が事実上認定されたと報じた。

 野党「価値あるイタリア」などは一斉に反発、首相に辞任を求めた。

 検察は、ミルズ被告が首相が絡んだ別の汚職事件の裁判で、首相に有利となる偽証をする見返りに首相側から60万ドル(約5500万円)の報酬を受け取ったとして起訴。ミルズ被告は一時、金銭の受領を認めていた。

 首相は当初、同被告とともに起訴されていたが、免責法成立で訴追が凍結。同法は大統領、首相、上下両院議長の4人について、在任中は刑事訴追対象とせず、審理中の裁判も凍結する内容で、昨年4月の総選挙で与党の安定多数を得た首相が同法成立を進めた。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009021801000135.html