新銀行東京(東京都新宿区)が経営難に陥ったのは、杜撰(ずさん)な融資を許した旧経営陣の経営が原因だったとして、新銀行は16日、臨時取締役会を開き、初代トップの仁司泰正・元代表執行役(68)らを相手取り、損害賠償を求める訴訟を起こす方針を固めた。
近く正式発表する。
新銀行は昨春、弁護士事務所に経営責任の調査を依頼していた。この日、同事務所から報告を受けた現経営陣が、責任追及の対象や方法を協議。その結果、開業時の経営陣は、想定以上に相次いだ融資の焦げ付きや行員の不正について、効果的な防止策を怠っていたと判断。仁司氏は責任を免れず、役員として忠実に職務を行う義務に反したなどと結論づけたとみられる。
都から1000億円の出資を受けて2005年4月に開業した新銀行は、不良債権の急増で3年間の累積赤字が1016億円に上り、400億円の追加出資を受けた。仁司氏は、07年6月、経営悪化の責任を取り退任。新銀行は昨年暮れ、金融庁から業務改善命令を受けた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090217-OYT1T00116.htm