民主党の小沢代表は17日夜のクリントン米国務長官との会談で、対等な日米関係を目指す考えを強調した。ただ、アフガニスタン政策など、見解が対立する政策課題については言及しなかった。
クリントン長官は冒頭から、「日米同盟を強固にしていくために努力しよう」と呼びかけ、両国の協調を求めた。小沢氏は「全面的に同意する」とした上で、「同盟は一方が一方に従う従属の関係であってはならない。対等なパートナーシップで(あるべきだ)」と持論を展開した。
小沢氏は在日米軍再編について「同盟国として世界戦略を話し合い、その上で個別の問題について対応することが大事だ」と指摘。従来の政府の対応を「今までの政府はきちんと自らの主張をしないところに問題があった」と批判した。
また、小沢氏が「中国の民主化をいかに行うかが日米、世界にとって最大のテーマだ」と述べたのに対し、クリントン長官は「日米中のトライアングル(三角形)が非常に大事だ」と応じた。
ただ、アフガンのテロ対策や、米海兵隊普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設などについては言及しなかった。党内には「普天間問題やアフガン政策は政権を取ってから検討する課題だ」(幹部)との声もあり、衆院選前に具体的な政策を明確にするのは得策ではないと判断したとみられる。
民主党代表と米国務長官の会談は初めて。小沢氏の衆院選のための地方出張に配慮し、午後9時過ぎから都内のホテルで会談する異例の日程を米側が受け入れた。民主党からは、菅代表代行、鳩山幹事長らが同席した。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090217-OYT1T01071.htm