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2009年02月17日(火) 14時54分

日米首脳会談は24日開催、同盟強化も確認…外相会談読売新聞

 中曽根外相とクリントン米国務長官は17日午前、東京・麻布台の外務省飯倉公館で初めて会談し、2月24日にワシントンで麻生首相とオバマ大統領の日米首脳会談を開くことで合意した。

 また、日米同盟強化の必要性を改めて確認、「在沖縄海兵隊のグアム移転協定」に署名し、在日米軍再編を着実に進めていく姿勢も示した。

 24日の日米首脳会談は4月2日にロンドンで開かれる第2回「金融サミット」に向け、金融・経済問題が主要議題となる。クリントン長官は日米外相会談後の共同記者会見で、「外国のリーダーで最初に(オバマ政権の)ホワイトハウスを訪問するのが麻生首相だ」と述べた。大統領は日米首脳会談の前にカナダを訪問し、米加首脳会談を行う予定だが、ホワイトハウスでの最初の外国首脳との会談相手として麻生首相を選ぶことで、日本との関係重視を改めて印象づける狙いがありそうだ。

 中曽根外相は共同記者会見で、「長官が就任後初の外国訪問に我が国を選んだのは、米政府の対日重視、日米同盟重視の表れで、歓迎している」と述べた。クリントン長官は日米関係を「コーナーストーン(礎石)だ」と形容した。

 北朝鮮問題では、中曽根外相が「拉致や核、ミサイルの包括的解決が必要だ。非核化については韓国も含めた日米韓で連携して取り組む」と強調。クリントン長官は「6か国協議の枠組みが最善だ。拉致問題はその一部を形成する」と述べ、拉致問題にも留意していく姿勢を示した。

 日米外相会談では、中曽根外相がテロとの戦いに直面するパキスタンを支援する国際会議の日本開催を打診したのに対し、クリントン長官は支持を表明した。また、金融・経済問題での協力も確認した。中曽根外相が表明したパキスタン支援の国際会議は、主要な援助国・機関を集め、貧困対策や社会資本整備などの支援策をまとめることを想定しており、パキスタン支援を通じて隣国のアフガニスタンなどの安定に貢献する狙いがある。

 一方、「在沖縄海兵隊のグアム移転協定」には、米第3海兵機動展開部隊の約8000人と家族9000人のグアム移転に向け、日米両政府が資金拠出することを明記した。

 今回のクリントン長官の来日は、1月の就任後初めての外国訪問。長官は17日朝、都内の明治神宮を訪れた。外相会談終了後は浜田防衛相と会談した。17日夜には麻生首相、民主党の小沢代表とも会談する。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090217-OYT1T00591.htm