豊前市畑地区で15日夜、同市指定無形民俗文化財の伝統行事「畑のどんど焼き」が行われ、住民らが正月飾りなどを燃やして、1年の無病息災を願った。
同地区のどんど焼きは、各家庭のしめ縄や古いお札などを積み上げるのではなく、わらぶきの「おこもり小屋」(幅約4メートル、奥行き約5メートル、高さ約3メートル)の壁などに取り付けて燃やす。
1950年代半ばごろまでは子供たちが小屋を作っていたが、少子化で作り手がいなくなり、いったん途絶えた。地元の住民らでつくる保存会が約20年前に復活させ、その後は毎年、旧暦の小正月の時期に行っている。
今回は、市内や北九州市などから約100人が見学に訪れた。中村神楽保存会のメンバーの中学、高校生が伝統の舞を披露した後、子供たち約10人が点火。小屋は、バチバチと音を立てながら、勢いよく燃え上がった。
趣味仲間らと訪れたという小倉北区清水、主婦林節子さん(70)は「家の形をしたどんど焼きを見たのは初めて。炎が感動的だった。来年また見に来たい」と話していた。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukuoka/news/20090216-OYT8T01119.htm