広島県警の岩崎和彦本部長が16日、広島市中区の鯉城会館であった市長・町長会議で、県内の公営住宅に入居する暴力団組員が残り3人になったとし、入居ゼロに向け一層の取り組みを要請した。
岩崎本部長は「暴力団を脱退せず、明け渡し勧告にも応じない組員には訴訟も辞さない強い信念を基に、毅然(きぜん)とした対応をお願いしたい」と強調。「(新たな入居希望者や既存の入居者に)暴力団員ではないかと疑いが生じた場合は警察に照会、相談してほしい」とも述べた。
県警は2004年以降、23人の組員の入居を確認。残る3人はいずれも指定暴力団共政会系の組員で広島市営が2人、呉市営が1人。広島市営の1人には昨年10月、広島地裁で明け渡しを命じる判決が出されたが組員側が控訴し係争中。残る2人は市の退去勧告を受けたが、明け渡しに応じていない。