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2009年02月17日(火) 16時30分

山口県予算案、9年ぶり増額中国新聞

 山口県は17日、2009年度の当初予算案を発表した。景気・雇用対策に力を入れ、一般会計の総額は本年度より0.6%増の7141億円で、9年ぶりの増額編成とした。ただ、過去最悪の税収減の穴を埋めるため、借金である県債を大量発行。10年度から県債残高を減少させるとする従来の財政方針は不透明になった。

 重点の雇用・景気対策では、中小企業への低利融資の枠を本年度の650億円から870億円に増やし、資金繰りを支援。離職者の再就職支援にも29億円を充て、道路の草刈り事業を発注したり、離職者を雇う農林水産業の法人に対する助成制度を設けたりし、約1500人分の雇用を創出する。

 一方、税収は本年度より359億円落ち込み、18.2%減。過去最悪の600億円の財源不足が生じるため、公共事業を84億円減らしたほか、公益的な事業に取り組む72団体への補助金計3300万円と市町への補助金16件計9000万円を廃止。職員給与も6—2%カットして37億円を浮かせる。

 県債は、本年度より218億円(24.3%)増の1115億円を発行。09年度末見込みの県債残高は1兆1974億円で過去最悪を更新する。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200902170224.html