金属加工の岡村鉄工所(広島市安芸区)と福山大(福山市)は、植物を原料にした潤滑剤を共同で開発した。プレス加工時の摩擦を軽減するために使用。現在は原油から精製した潤滑油が主流だが、植物性は環境への負担を軽減し、洗浄や廃液の処理が容易という。
小麦粉やトウモロコシなど6、7種類の植物原料に水を加えてかき混ぜた。液体状にし、ほぼ潤滑油と同程度の摩擦の軽減力を持つとしている。
潤滑油は、事前に薄板鋼板などの強く圧力を掛ける部分に塗って摩擦を抑え、ひび割れを防ぐ。加工後に金型や製品を有機溶剤で洗浄している。植物が原料の潤滑剤は水で洗浄でき、作業環境もアップするという。
【写真説明】新開発した植物系潤滑剤と鋼板を手にする岡村康二専務