米系投資ファンドのスティール・パートナーズ・ジャパンは17日、ビール大手、サッポロホールディングス(HD)に対する同社株の買い増し提案を撤回すると発表した。
サッポロHDの買収をひとまず断念し、経営陣を退陣に追い込む戦術に転換したとみられる。
スティールは現在、サッポロ株の18・6%を保有する筆頭株主だ。今後も保有を続け、3月に開かれるサッポロHDの定時株主総会で、経営陣の再任や買収防衛策の継続に反対票を投じるなど、引き続き敵対的な姿勢は続ける方向だ。
スティールは2004年10月、サッポロHDの大株主に浮上。07年2月に突然、保有比率66・6%まで追加取得することを提案しサッポロHDの経営陣が反対姿勢を続けると、08年3月に取得目標を33・3%に引き下げたが交渉は行き詰まっていた。
スティールは世界的な金融危機が発生した昨年秋以降、日本での投資を縮小させている。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090217-OYT1T00807.htm