記事登録
2009年02月17日(火) 21時32分

24日に日米首脳会談 首相、対北朝鮮で連携を確認中国新聞

 中曽根弘文外相と来日中のクリントン米国務長官は十七日午前、都内で会談し、当初三月で調整していた麻生太郎首相とオバマ米大統領との初の首脳会談を今月二十四日にワシントンで行うことで合意した。クリントン氏は十七日夜、麻生首相とも会談。同盟関係の強化と、北朝鮮問題での日米の連携を確認する。

 クリントン氏は会談後の共同記者会見で、北朝鮮政策について「北朝鮮が核計画を放棄するならば、国交を正常化させる用意がある」と述べた。

 外相会談では、日米同盟を「アジア・太平洋地域の平和と安定の礎」として一層の強化を目指すことを確認。北朝鮮の核・ミサイル問題を解決し、非核化の実現に向け連携を強める方針で一致した。拉致問題での協力も合意した。

 在日米軍再編ではロードマップ(行程表)の着実な実施を確認し、再編の一環となる在沖縄海兵隊のグアム移転に関する協定に署名した。

 クリントン氏は就任後初の外国訪問。オバマ政権は中国重視との見方が出ている中、いち早く日米同盟の重要性を確認できたものの、アフガニスタン復興支援など「テロとの戦い」で日本は米国からさらなる負担を求められそうだ。

 両外相は「テロとの戦い」について、アフガニスタン復興支援に協力して取り組む方針で一致。世界的な経済危機や地球温暖化、アフリカ・ソマリア沖での海賊被害対策での連携も合意した。

 中曽根氏は会談後の記者会見で「最初の訪問国に日本を選んだのは日米同盟重視の表れだ」と評価。クリントン氏も会見で日米首脳会談について「麻生氏は、オバマ政権がホワイトハウスに招待する最初の外国のリーダーだ」と説明した。

 双方が署名した在沖縄海兵隊のグアム移転に関する協定は二十八億ドルを上限とする日本の財政負担を確認し、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)移設を明記した。

 クリントン氏は十七日午後、拉致被害者家族と面会。民主党の小沢一郎代表とも意見交換する。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200902170343.html