八王子市の政治倫理条例案を巡り、市議会の臨時会が16日午前10時から開かれ、与党の自民党新政会と公明党が作成した案が上程された。すでに条例案を出している超党派の議員で組織する「議員の会」の議員から質問などが相次ぎ、総務企画委員会に付託された案は午後11時過ぎにようやく賛成多数で可決された。与党案では、市との契約の自粛を求める親族企業の範囲が狭まっている。
臨時会では、自民党新政会の対間康久議員がまず、提案者を代表して条例案を説明し、続いて「議員の会」のメンバー7人が質問に立った。
両角穣議員(民主・自民・八王子未来・無所属クラブ)の「対案を採点するとしたら」という質問に対し、市川潔史議員(公明)は「60点満点中、(対案は)55点、みなさんのは50点」と答え、理由として「我々の案は22人、原案は13人だから」と答えた。この人数は、議会の与党と、「議員の会」のメンバーの数を示している。
次に質問に立った山口和男議員(共産)は、「市政治倫理条例制定を実現させる市民の会」が九州大学の斎藤文男名誉教授(憲法学)に両案の評価を聞いたところ、議員の会案が75点、対案が30点であったことを明らかにした。斎藤教授は「対案は1親等としていることや、自粛とした点などについて、『ただ単に条例を作りました』というだけの免罪符に過ぎない」と指摘したとしている。
午後6時半から始まった総務企画委員会では、委員3人が質問に立つなどした。同委員会の構成は委員長を除き与党が6人、議員の会が3人となっている。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20090217-OYT8T00015.htm