自己破産手続き中の木造注文住宅建築、富士ハウス(浜松市中区)の破産管財人は17日、名古屋市内のホテルで建築主への説明会を開き、住宅工事を引き継ぐ新会社のスポンサー企業が決まったことなどを説明した。
約360人の建築主が出席。管財人が、情報技術(IT)関連企業で企業再生も手掛ける「スピードパートナーズ」(東京都)とスポンサー契約を結んで新会社を設立し、3月以降に完成する物件や未着工物件計約2千件を富士ハウスから引き継ぐと説明した。
2月末ごろまでに新会社が物件の再見積額を提示する予定。富士ハウスに支払った契約金の額や工事の進ちょく状況に応じて弁済額を決めるという。
説明会に出席した三重県桑名市の会社員男性(40)は「スピード社が信用できるのか分からない。このまま家ができるのだろうか」と不安な様子。上棟式予定日に富士ハウスが自己破産手続きに入り、工事は基礎部分で止まっているという。
旧経営陣については「今顔を合わせても感情的になってしまう。人生が掛かっているのでまずは手続きを早く進めたい」と怒りをかみ殺すように話した。
(中日新聞)