来日中の米国務省のトッド・スターン気候変動問題担当特使は17日、斉藤鉄夫環境相と会談。オバマ米大統領が選挙時に示した「2020年に1990年水準まで自国の温室効果ガスの排出量を削減する」との目標に関し「大統領が選挙時の数字にこだわるのかは分からない。これから検討していく」と述べ、見直される可能性があることを示唆した。
スターン氏は、京都議定書に続く地球温暖化対策の国際枠組みについて「中国が入るのは特に重要だ。(中国は)主要なパートナーでなくてはいけない。米国と中国が従来のように責任を押しつけ合うのではいけない」と指摘。「建設的に話し合い、協力関係を確立したい」と述べ、中国と積極的に協議する意欲を示したという。
斉藤環境相は「米国とも協力し、発展途上国、特に中国が二酸化炭素削減に参加しやすくなるようにしたい」と述べ、特使も、日本と協力する意向を示したという。