キヤノン関連施設工事を受注した鹿島の裏金をめぐる脱税事件で、東京地検特捜部は17日、工作に関与したとして法人税法違反容疑で、大分県警OBで大分市内の会社員川端智幸容疑者(65)を逮捕した。
特捜部は既に、脱税工作を主導したとされる同市内のコンサルタント会社「大光」社長大賀規久容疑者(65)らを逮捕しており、この事件の逮捕者は計13人となった。
特捜部の調べでは、川端容疑者は大賀容疑者らと共謀、2006年5月期までの2年間に、大光グループの内装工事会社「ライトブラック」(大分市)の所得計約9億7600万円を隠し、法人税計約2億9200万円を免れた疑い。
関係者によると、川端容疑者は04年3月に県警を退職した後、大光グループの警備会社「デューク」(同市)で警備員の教育などを約3年間担当したという。
県警では柔道師範を務め、1969年にメキシコで開催された世界柔道選手権大会で3位となっている。