京都府宇治市の学習塾で2005年、小学6年女児を刺殺したとして、殺人罪などに問われ1審で懲役18年とされた元塾アルバイト講師萩野裕被告(26)の控訴審が17日、大阪高裁(的場純男裁判長)で結審した。判決は3月24日。
この日の最終弁論で、検察側は「完全責任能力があり無期懲役を選択すべきだ。限定責任能力を認めるとしても懲役30年が相当」と主張。「心神耗弱」を主張する弁護側は「控訴審での精神鑑定で、著しい幻覚・妄想状態だったことが犯行に重大な影響を及ぼしたことが明らかになった」と減刑を求めた。
07年3月の1審京都地裁は完全責任能力を認定。一方で「精神病のような状態だった」とし、自首の成立も認めて有期刑を選択。検察、弁護側双方が控訴した。
1審判決によると、萩野被告は05年12月10日朝、宇治市の学習塾「京進宇治神明校」で堀本紗也乃さん=当時(12)=の首などを包丁で刺し、殺害した。