警察庁は17日までに、自殺者数などのデータを今年から月ごとに公表する方針を決めた。今年1月分は集計が終わり次第、3月にも発表するという。
これまで警察庁は毎年1回、6月に前年の自殺統計として自殺者数を公表していた。しかし、景気が急速に悪化する中で自殺者が急増する恐れもあることから、月ごとのデータを関係省庁や研究者に素早く提供し、予防対策に役立ててもらう。
厚生労働省の人口動態統計でも自殺者数が判明するのは5カ月後。内閣府の自殺対策推進会議で、自殺の状況を早く把握できないか議論されていた。
警察庁によると、毎月公表するのは都道府県別と男女別の数字。動機別などの詳細なデータは、昨年分を例年より早く今年5月に発表する予定という。
警察庁の自殺統計は、検視などで死因を特定し、動機を調べて自殺と認定。死亡届を出した後に自殺と判明したケースなどもあり、人口動態統計より人数が多くなる傾向がある。