先進七カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)閉幕後の記者会見で、中川昭一財務相兼金融担当相がろれつが回らなくなり「深酒疑惑」が出ていることについて、海外メディアは十六日、大臣の“醜態”を一斉に報じた。
米ABCテレビはウェブサイトで眠り込んだような中川氏の写真を複数掲載。「悪化する世界経済問題を解決しようと各国首脳が集まったが、起きているだけでも難しいということが判明した」とやゆした。
同サイトには市民の意見も多く寄せられており、風邪薬を多く服用したせいだとする中川氏の釈明について「薬の説明書をきちんと読むべきでは」「二日酔いにしか見えない」などと批判的な内容がほとんどだった。
同日のロイター通信も、会見での中川氏を「うつむいて目を閉じ、日本銀行総裁に向けられた質問を取り違えた」などと指摘、低支持率にあえぐ麻生太郎首相の「側近」の不可解な行動を詳報した。
イタリア主要紙コリエレ・デラ・セラ(電子版)は、「酔っぱらい大臣で(日本は)大騒ぎ」との見出しで詳細を報道。英紙タイムズ(電子版)は、中川氏が財務相就任当時から「酒好き」のうわさが政界内でささやかれていたと伝え、今回の問題は「野党に与党攻撃の武器を与えた」と指摘した。(共同)