鳥取県米子市で2007年、暴力団組員3人を刺殺したとして、殺人などの罪に問われた元会社員西元正治被告(32)に、広島高裁松江支部は17日、1審鳥取地裁に続き、無期懲役の判決を言い渡した。
弁護側は「正当防衛で無罪が成立する」と控訴していたが、判決理由で古川行男裁判長は「被告は攻撃を受けることを予想してスナックを訪れており正当防衛は成立しない」と退けた。その上で「3人の命を奪った結果は重大」と指摘した。
判決によると、西元被告は元同僚(27)=傷害致死罪などで懲役10年の判決確定=ら2人と共謀。07年1月、元同僚が組員に暴行された報復をしようと米子市内のスナックを訪れ、西元被告がマグロ解体包丁で組員3人を刺し、殺害した。