三重県志摩市大王町波切の大慈寺境内で「てんれい桜」と名付けられた河津桜が見ごろを迎えている。
濃いピンク色と早咲きで知られる河津桜は、静岡県河津町に原木があり、オオシマザクラとカンヒザクラの交配種といわれている。
先代住職の故秀森典嶺さんが1992年、河津町の人に枝を分けてもらい、挿し木にして発根に成功。立派な花を咲かせるようになった木を、秀森一陽住職(61)が先代の名前にちなんで、てんれい桜と命名した。
境内には約20本の河津桜がある。開花は例年並みの1月下旬だったが、暖冬で、例年より1週間ほど早く見ごろを迎えた。昨年、台風の潮風を受ける被害もなかったため、花付きも良いという。
秀森住職は「今が一番きれい。早めの鑑賞を」と呼び掛けている。28日は午後6時からライトアップも予定している。問い合わせは、大慈寺=電0599(72)0089=へ。
(中日新聞)