日本への入国記録があるのに在留期限までに出国しない不法残留の外国人は、今年1月1日までの5年間に約21万9000人から約11万3000人とほぼ半減したことが17日、法務省入国管理局の調査で分かった。
密航による不法入国の外国人も同期間、推計で3万人から1万5000−2万3000人と減少。双方合わせた不法滞在者を5年間で半減させるとした2003年12月の政府計画は、おおむね達成されたといえそうだ。
不法滞在者は、査証(ビザ)免除措置があったイランなどからの入国が多かった1990年代初めに急増。93年の約30万人をピークに、緩やかに減少が続いた。
入管局によると、半減計画が始まった04年から警察と連携し、不法滞在者の摘発を強化。さらに07年に「生体情報認証システム」を導入するなどし、強制退去者の再入国を食い止めることに力を注いだ。
この結果、不法残留は07年までに年2万人前後ずつ減少。すでに死亡したり、出国した外国人が約1万人いることも確認された08年には約3万7000人減った。