与党では17日、ろれつが回らない状態で記者会見した中川昭一財務相が辞任表明したことに関し「やむを得ない」(自民党幹部)との見方が出るとともに、麻生政権の一層の求心力低下を懸念する声も上がった。
自民党の細田博之幹事長は共同通信の取材に対し「残念だ。2009年度予算案と関連法案の成立に向け最後まで頑張ってほしい」と強調。村田吉隆国対筆頭副委員長は「予算案審議の一番大事な時期だけに残念だ。一刻も早い予算成立のために辞任を選択せざるを得なかったのだろう。内閣としてぎりぎりの選択だった」と語った。
一方、参院幹部の1人は、中川氏の記者会見の様子が繰り返しテレビで放映されたことを念頭に「辞任はむしろ遅すぎた」と指摘。菅原一秀副幹事長は、中川氏が09年度予算案などの衆院通過後に辞任するとしていることに対し「中途半端だ。今すぐ辞めるべきだ。野党は辞める閣僚との間で国会審議には応じないだろう」と不快感を示した。
参院議員の1人は、首相の求心力低下に歯止めがかからなくなったとの見方を示した上で「麻生政権はもう駄目だ」と述べた。