【ベルリン17日共同】ドイツ自動車大手ダイムラーが17日発表した2008年10−12月期決算は、金融危機による高級車販売の急減が響き、15億2600万ユーロ(約1770億円)の純損失となり赤字に転落した。赤字は、北米部門だったクライスラーの売却関連費用を計上した07年7−9月期以来。
08年10−12月期の売上高は前年同期比12%減の232億4000万ユーロで、業績の急激な悪化が鮮明となった。08年通期の純利益も前期比65%の大幅減の14億1400万ユーロ。
ダイムラーのツェッチェ社長は記者会見で「現時点の推計では世界の09年乗用車需要は前年より約10%減る。新興国のブームも後退する」との厳しい見通しを示した。
トラックなども含めた08年10−12月期の同社の世界新車販売台数は、日米欧の需要低迷により前年同期比17%減の48万55台。特に、高級車を中心としたメルセデス・ベンツ部門の不振が目立った。08年通期では前期比1%減の207万2876台だった。