【ワシントン15日共同】アクセルロッド米大統領上級顧問は15日放映のFOXテレビの討論番組で、ブッシュ前政権が連邦助成を厳しく制限していた胚性幹細胞(ES細胞)研究について、オバマ大統領が助成容認に転じる大統領令を近く発令すると述べた。
ES細胞は人体のあらゆる組織や臓器に成長する「万能細胞」として知られ、医療などへの応用が期待されるが、受精卵を壊して作るため、研究助成について前政権の支持基盤だったキリスト教右派や人工妊娠中絶反対派が強く反対していた。
アクセルロッド上級顧問は「この問題について近く行動を取る」と表明した上で、連邦助成を容認する行政命令への署名を「オバマ大統領が今、検討中だ」と述べた。
オバマ氏は1月、海外で人工妊娠中絶などの家族計画指導に当たる民間団体への連邦助成金支出を認める大統領令に署名。米食品医薬品局(FDA)も新政権発足に伴い、ES細胞を人体に移植する治療を認めた。