ヒラリー・クリントン米国務長官は十六日午後、東京の羽田空港に特別機で到着した。就任後初めての外国訪問で十七日に麻生太郎首相や中曽根弘文外相、浜田靖一防衛相と相次いで会談。日米同盟の強化を確認した上で、対北朝鮮外交やアフガニスタン問題などを協議する。
両外相は、在沖縄海兵隊のグアム移転をめぐり財政負担の確認と拠出金の目的外使用を禁じるとともに、在日米軍再編行程表(ロードマップ)の順守を盛り込んだ協定に署名する。
クリントン氏は十七日午後には民主党の小沢一郎代表とも会談する。米国務長官が来日の際に野党トップと会うのは異例。日本で政権交代が現実味を帯びていることを踏まえて、双方の外交方針について意見交換する。
滞在中は日本人拉致被害者家族とも面会し、拉致問題を置き去りにしないオバマ政権の立場を印象づけたい考えだ。
このほか皇后陛下主催のお茶会や大学生との対話集会に参加。神社参拝もこなし、十八日午前に次の訪問国のインドネシアに向け出発する。