宮崎市との合併の是非を問う清武町の住民投票は17日、告示される。同町で合併を巡る住民投票は2004年11月に続いて2回目。合併を推進する鐙(あぶみ)和俊町長は、投票が成立して反対が多数だった場合、「辞職もやむを得ない」と表明しており、22日の投票結果が注目される。(毛利雅史)
前回の住民投票では〈1〉同市と旧田野町との1市2町〈2〉旧田野町との2町〈3〉合併しない——のいずれかを選択。「合併しない」が48・28%、「1市2町」は41・08%、「2町」10・15%、無効0・49%の結果となった。投票率は45・56%(投票総数9737票)だった。
当時は、投票率が50%を超え、投票者総数の過半数を占めた選択肢があれば、町長は投票結果を尊重するよう定めていた。規定には当てはまらなかったものの、一ノ瀬良尚・前町長は結果などを踏まえ、合併を見送った。
その後、07年4月の町長選で、合併推進を公約に掲げた鐙町長が、一ノ瀬前町長を破って初当選。同年12月には宮崎・清武合併協議会を設置して7回の協議を終え、昨年10月から町内の37地区で住民説明会を開いてきた。
こうした中、住民団体「あすの清武をつくる会」(細木章稔会長)が、「合併には住民の意思を尊重すべき」として署名を集め、町長に直接請求。1月23日の臨時町議会で、鐙町長は住民投票条例の制定に否定的な見解を示したものの、採決の結果、議長を除く11人中7人が条例案と修正案に賛成して可決、住民投票の実施が決まった。
今回の住民投票では、宮崎市との合併に賛成、反対のいずれかに○をつける方式。また、条例では、投票資格者の「おおむね50%の投票」で成立するとの要件を規定している。
鐙町長は投票率が50%以上なら開票するが、半数に満たない場合は開票しない方針。「関心は高く、50%は超えると思う」としたうえで、「合併は、私の職を賭けても足りないくらい重要な課題。それぞれがしっかり考えたうえで投票してほしい」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/miyazaki/news/20090215-OYT8T00706.htm