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2009年02月16日(月) 00時00分

女心つかむ紳士服店読売新聞

2〜3万円台、確かな品質

 紳士服専門店が女性向けにも力を入れている。紳士服で培った「しっかりした作り」が好評な上、価格の手頃さもあって、仕事や就職活動用のスーツを買う女性が増えている。(経済部 金田浩幸)

 大手の紳士服専門店はここ数年、団塊世代の大量退職などで紳士服市場が縮小するなかで、女性向け商品に力を入れてきた。

 そんな各社が扱う女性用スーツのポイントは、中心価格帯が2万〜3万円台程度という手頃さにある。生地の大量仕入れなどでコストを抑える、という量販店ならではの戦略だ。さらに、各社とも服だけでなく、バッグや靴などの関連商品を充実させ、さらに女性スタッフの配置も進めている。

 青山商事は、女性用スーツの取り扱いを2006年、全店に拡大した。一部の大型店ではフォーマル商品の専門コーナーも設けている。瀬之口隆・東京西ブロック長は「当初は売れるかどうか半信半疑だったが、『作りがしっかりしている』といった評価がだんだん定着してきた」と話す。

 各社とも価格のほか、ブランドにも気を配り、女心をくすぐる。はるやま商事は、香水などで女性に人気があるブランド「samourai(サムライ)」のリクルートスーツを扱っている。AOKIホールディングスは、細身のデザインなどが特徴のブランド「MAJI MAJI ROUGE(マジマジルージュ)」を昨秋に採用、就活だけでなく「社会人になっても着回しできる」とアピールしている。

 また、温水をかけると、汚れや、においを落とせるというコナカの「KANSAI FOAL COLLECTION(カンサイフォールコレクション)」など、機能性を打ち出した商品も登場している。

http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20090216ok02.htm