三次市青河町の住民でつくる「青河ふるさと探訪の会」が、灰を使った肥料を作る灰屋(はんや)と、まきを蓄える木小屋を町内で調査し、冊子にまとめた。廃れゆく地域の歴史や民俗を後世に伝える冊子は、今回で10冊目となった。
会は公民館の生涯学習活動として1997年に発足。これまでに「地名」「蔵」「ほこら」などをテーマに、ほぼ年1冊のペースで調査結果をまとめてきた。灰屋は、雑木を屋内で焼き、土や堆肥(たいひ)と合わせ、麦作などの肥料を作る農家の別棟。化学肥料の普及で廃れ、町内には3棟のみ残る。土や石で柱を覆った防火のための構造などを図や写真で解説している。
A4判12ページで250部作製。町内全世帯への配布のほか、希望者にも配る。青河コミュニティセンター=電話0824(67)3701。
【写真説明】これまでにまとめた冊子を前に、活動を振り返る伊藤淳二副会長(左)や米丸嘉一会長(中)らメンバー