内閣府が16日発表した2008年10〜12月期の国内総生産(GDP)の速報値は、物価変動を除いた実質で前期比3・3%減(年率換算12・7%減)と、戦後2番目のマイナスを記録した。
これを受け、政府・与党は追加の経済対策の取りまとめに着手する見通しだ。
与謝野経済財政相は同日の記者会見で、「こういう数字を見た以上、頭を使っていろんな可能性を探ることが我々の責任」と語った。
GDPが落ち込んだ最大の要因は、米国発の金融危機をきっかけとする世界同時不況の影響で輸出が急減したことだ。企業は生産活動を縮小し、人員削減にも着手したことから雇用環境が悪化し、個人消費も低迷する結果となった。
経済の落ち込みを少しでも食い止めようと、政府は09年度予算案の成立後、追加対策を盛り込んだ09年度補正予算案を編成する方針で、大規模な公共事業の実施などが盛り込まれる見通しだ。実質的な財政支出額である「真水」を10兆円以上にすべきだとの声が、与党内で強まっている。
財源については、財政投融資特別会計準備金(いわゆる「埋蔵金」)の取り崩しや建設国債の発行で対応し、不足分は赤字国債を発行してまかなうとみられる。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090216-OYT1T01079.htm