講談を聞いたことのない人にもファン層を広げようと、30〜40歳代のプロの女性講談師5人が新グループ「講談女伊達」を結成した。3月にお披露目公演を行い、積極的に活動していくという。(杉野謙太郎)
5人はいずれも「二つ目」で芸歴7〜10年の神田織音さん、神田京子さん、田辺一凛さん、神田きらりさん、神田あおいさん。講談師になる前は、一凛さんは音楽ライター、きらりさんは旅行の添乗員を務めるなど経歴は様々だ。
結成のきっかけは昨年暮れ、京子さんが自身の公演に備え、4人に呼びかけて勉強会を開いたこと。「若い人にもっと講談を知ってほしい」という思いで、全員の気持ちが一つになった。それぞれ師匠が違う5人が同時に公演を行い、古典から新作まで幅広い題材で、多様な語り口を見てもらうのが狙いという。
グループ名は「女だてらに講談を読み上げる」ところから取った。別名「Japanese Soul Angels」。「講談は、義理人情や勧善懲悪といった日本人の心の機微を語るものです」と、芸歴の一番長い織音さんは命名の理由を説明する。「私たちの公演を入り口に、いろんな講談を聞いてもらえたら」と、一凛さんも期待を込める。
公演は3月29日午後2時から恵比寿ガーデンプレイス(渋谷区)で。8月、12月にも内幸町ホールで公演を予定している。3月公演の入場料は1000円。チケット購入や問い合わせは「マーク・アイ」(電)3464・0761へ。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20090216-OYT8T00111.htm