政府は16日、米軍岩国基地(山口県岩国市)について、日米合意に基づき2012年度をめどに民間空港として再開すると発表した。羽田空港まで1日4往復の民間機が就航する方向で、全日空が前向きな姿勢を示している。米軍基地と民間航空の軍民共用は三沢基地(青森県三沢市)に次いで2例目となる。
民間空港に必要な施設は国土交通省が整備し、防衛省が米側との調整に当たる。河村建夫官房長官は同日午後の記者会見で「(軍民共用空港については)米軍再編全体の中で進めてきた。地元の要望にできるだけ配慮しながら再開を確実に実施していく」と強調した。
岩国基地は1960年代半ばまで民間空港として定期便が就航していた。日米両政府は05年、日米合同委員会で軍民共用化の再開で合意。政府は06年に閣議決定した。