鳩山総務相(地方分権改革担当)は、政府が3月末までに策定する、国土交通省地方整備局など国の出先機関の統廃合計画の工程表策定のため、今月中に関係閣僚との直接折衝を開始する。
国交省など関係省庁が出先機関改革に反発していることから、閣僚との直接折衝で政治判断を迫る構えだが、自民党内の統廃合への反対意見は強く、政府・与党内の調整は難航必至の状況だ。
出先機関改革は、政府の地方分権改革推進委員会(委員長・丹羽宇一郎伊藤忠商事会長)が昨年12月、麻生首相に提出した第2次勧告に盛り込まれた。出先機関の事務・権限、職員、財源を地方自治体に移譲するなどしたうえで、出先機関を統廃合することが主な内容だ。改革のスケジュールを示す工程表には、今秋までに改革大綱を閣議決定し、2010年の通常国会に「出先機関改革一括法案」の提出を目指すことを盛り込む考えだ。
「地方重視」を掲げる麻生首相も統廃合に意欲を示しているが、工程表の決定には自民党内の手続きが必要で出先機関改革の最初の関門となる。内閣支持率低下に伴い、党内の求心力が弱まる中で、勧告内容が大幅に後退する可能性もある。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090216-OYT1T00035.htm