MicrosoftがZuneチームをハードウェアチームとソフトウェアチームの2つに分割していたことがCNET Newsの取材で明らかになった。
Zuneチームの大半のメンバーが所属するソフトウェア、サービス部門は、MicrosoftのMediaroom、Media Center TV事業担当バイスプレジデントであるEnrique Rodriguez氏の監督下に入る。一方のハードウェアチームは、今後Tom Gibbons氏に直属する。Gibbons氏は、MicrosoftのWindows Mobile部門でハードウェア設計のリーダーも務めている。
Rodriguez氏はCNET Newsのインタビューに対し、「単にわれわれが大変実際的であるにすぎない。特に今の世の中では、Microsoftさえも過剰な投資をする余裕はない」と答えた。
Zuneチームの再編は米国時間1月22日に実施された。同日、Microsoftは同社初の全社的なレイオフを実施した。その影響はZuneチームにも及んだが、Microsoftはレイオフした従業員の人数は公表していない。また再編前のホリデーシーズンを含む第2四半期(10-12月期)には、Zuneの売り上げが前年から5割以上減少した。
Rodriguez氏は、12日に行われた1時間に及ぶインタビューの中で、MicrosoftがZuneチームの再編に踏み切った理由を説明した。同氏によると、Microsoftは現在、より統合されたエンターテインメント事業の立ち上げを目指しており、ZuneサービスをMicrosoft製端末だけでなく他社製品でも利用可能にする準備を進めているという。今回のチーム再編はそのためであり、最近Zune関連の売り上げが減っているからではない、と同氏は語った。
「目標は、ゲーム以外のエンターテインメントをMicrosoftの最重要事業の1つにすることにある」とRodriguez氏は語る。つまり、より優れたソフトウェアを開発し、事業の範囲を「Microsoft内だけでなく、もう少し外部にも広げる」ということだ。
「もう1つ、われわれがやろうとしていることは、他の企業と同様、いくらかの利益を上げることだ」(Rodriguez氏)
Rodriguez氏は、Zuneサービスが、例えばWindows Mobileなどで利用可能になる詳しい時期は明らかにしなかったが、Microsoft製デジタル音楽プレーヤー以外でもZuneサービスを利用可能にする製品が2009年内に登場する見込みだと明言した。
「ZuneサービスをZune端末以外でも利用可能にする必要がある」(Rodriguez氏)
Zune端末は、AppleのiPodとの競争で苦戦を強いられてきた。Microsoftもある程度の市場シェアを獲得したが、それは主にZune以前から存在するMicrosoftのPlaysForSureソフトウェアを使った端末を販売していた企業の犠牲の下に獲得したものだ。(CNET Japan)