三洋電機は2月16日、太陽電池の生産を増強するため大阪府貝塚市の二色の浜工場に新棟を建設すると発表した。これにより2010年度には国内生産拠点で600MWの生産能力を目指す。新棟は2月17日から着工し、10月には完成予定。2010年末には稼動を開始するスケジュールだ。
二色の浜工場では、現在A棟、B棟で高効率HIT太陽電池モジュールを生産している。セル生産規模は2008年末で210MW/年。もう1つの国内生産拠点となる島根三洋電機と合計すると340MW/年となる。三洋電機では、新棟の建設と島根三洋電機の増強を合わせ、生産規模を600MW/年へと拡大する方針だ。
今回の増強にあたり「2009年1月からの住宅用太陽光発電システム補助制度の復活と、欧米での政府施策など、太陽光発電の導入に向け積極的な動きがある。中・長期的に市場が拡大することが期待される」(三洋電機執行役員ソーラー事業部長の前田哲宏氏)とコメントしている。
HIT太陽電池は、1997年に量産を開始した三洋電機の独自製品。19.7%という業界トップクラスのセル変換効率を持ち、両面発電できるなど省エネルギー、省資源で発電が行えるという。(CNET Japan)
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