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2009年02月16日(月) 21時29分

無花粉スギ2万本大量生産 14年までに、花粉症に朗報東京新聞

 富山県は16日、人工交配で良質な無花粉スギを種子から大量生産する技術を確立、2014年までに苗約2万本を出荷できると発表した。県森林研究所は「全国に普及すれば、将来的に花粉症の減少が期待できる」としている。これまでは14年までに100本程度とされていた。

 研究所によると、1992年に県内で発見した無花粉スギと、「精英樹」と呼ばれる良質なスギを人工交配。選別を繰り返し「優良無花粉スギ」を作り出した。

 ただこのままでは花粉がないため受粉できず、種が得られない。このため、全国の精英樹の中から無花粉スギができる遺伝子を持つものを選び、その花粉と優良無花粉スギを交配、約5割の確率で無花粉スギの種ができるようになった。

 富山県は新潟、石川両県と共同で別に無花粉スギを開発。その無花粉スギでは挿し木による増殖方法が中心で苗木の成育に時間がかかり、14年までに出荷できるのは100本程度とされていた。

 スギが木材として使える大きさに成長するには約30年かかり、全国で年間約1700万本が植林されているという。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009021601000818.html