今春に就職を希望する高校卒業予定者のうち、昨年12月末時点の就職内定率は前年同期に比べ1・5ポイント減の82・3%だったことが16日、文部科学省の調査で分かった。団塊世代の大量退職などで上昇傾向だった内定率だが、昨年からの経済不況の影響で、6年ぶりの下降となった。
男子は1・0ポイント減の87・0%だったのに対し、女子は2・1ポイント減の76・3%。都道府県別では沖縄が50%を切るなど、男女間、地域間で差が開いた。
昨年の内定率は3月末時点で94・7%となったが、文科省は「厳しい情勢が続いており、内定率が下がる可能性もある。動向を注視したい」としている。
調査によると、2008年度の高校卒業予定者は約106万9000人で、就職希望者は約20万6000人。うち内定したのは約17万人だった。
都道府県別では、愛知の93・0%が最も高く、富山92・8%、三重91・9%と続いた。逆に低かったのは沖縄48・8%、北海道64・5%、宮城と和歌山がともに75・1%だった。
学科別では工業の93・0%が最高。次いで水産87・4%、農業84・5%、商業83・3%、総合学科80・9%などだった。