大阪府松原市の市立松原病院の廃止に反対する地元市民団体「『とりもどそう住んでよかった松原を』市民の会」は16日、中野孝則市長のリコール(解職請求)に向けた署名集めを始めた。
同会は地方自治法に基づき、3月16日までの1カ月で、有権者約10万2000人のうち、請求に必要な3分の1を超える4万人の署名を目指す。
市立松原病院は施設の老朽化や医師不足などで経営難に陥り、2008年度末までに累積赤字が約50億円に達する見込み。中野市長が昨年11月に廃止を表明、市議会も12月、賛成多数で廃止条例を可決した。
公立病院の廃止をめぐる問題では今月6日、千葉県銚子市で市民団体が有権者の3分の一を超える署名を集め、リコールを本請求した。
中野市長は記者団に「リコール運動で判断を変えるつもりはない」と話している。