浜松市は16日、市内にあるブラジル人やペルー人の無認可校で学ぶ児童生徒の教科書代補助を4月から始めると発表した。南米系学校の教科書は本国から取り寄せる必要があり、1人当たり年約3万円の経費がかかる。市は児童生徒745人にそれぞれ最大1万円を支給できるよう、2009年度当初予算に事業費を盛り込んだ。
文部科学省によると、無認可校の外国人児童らに自治体が補助金を出すのは全国初という。
市国際課によると、市内には南米系外国人学校が6校あるが、公的助成を受けているのは静岡県知事の認可を受けた各種学校1つだけ。同課は「浜松の子供たちは学校の区別なく重要。無認可校へは補助できないので児童ら個人に補助する」として支援に乗り出した。
市では景気悪化で解雇されたブラジル人らが親子とも帰国したり、授業料を払えない子供が退学したりするケースが増えている。6校の今年1月の児童生徒数は、昨年4月の約3分の2に減ったという。