家賃滞納で、保証会社から強制的に退去を迫られる「追い出し屋」被害が相次いでいることを受け、弁護士らでつくる支援組織「賃貸住宅追い出し屋対策会議」(代表・
同会議によると、雇用情勢の悪化で被害は急増し、昨年九月以来、全国から約四十件の相談があった。中には、無断で鍵の交換やドアをロックしたり、家財道具を処分したりする悪質なケースもあるといい、東京、大阪、福岡では訴訟になっている。
賃貸契約書の「保証会社が明け渡しの権限を持つ」との条項を盾にいきなり退去を求められる事例が多い。同会議は「退去は、通常半年以上かかる裁判手続きを経なければならず、条項は違法性が強い。入居者が条項に気付いていないこともトラブルを生んでいる」という。
増田代表は「悪質な業者が野放しになっているのが現状。法整備を進め、登録制にするなどの対策が必要」と指摘する。
この日の会議には弁護士、被害者ら約八十人が参加。被害事例の報告があったほか、家賃保証業の法規制を求める活動方針を確認した。
被害の相談、問い合わせは同会議、電話06(6872)3400(せんり中央司法書士事務所)。