医療事故の被害者や弁護士らで作る「医療版事故調推進フォーラム」が14日、豊島区のJR巣鴨駅前で、第三者が医療事故の原因究明などを行う「医療版事故調」の早期設立を求める署名活動を行った。
中心メンバーの永井裕之さん(68)(千葉県浦安市)は10年前の1999年2月11日、都立広尾病院の点滴ミスで妻悦子さん(当時58歳)を亡くした。事故をすぐに警察に届けず、隠ぺいしたとして、当時の院長らが医師法違反などで刑事責任を追及され、事故調を検討するきっかけになった。
講演などで「医療の安全」を訴えてきた永井さんは「病院のハード面の改善は進んだが、事故が起きた時の説明は今も不十分で、苦しんでいる被害者は多い。事故調を作りつつ、各病院も院内調査をより充実させてほしい」と話していた。
厚生労働省は昨年6月、医療版事故調の設置法案の大綱案を公表したが、医療界の一部の反対などで法案提出のめどは立っていない。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20090215-OYT8T00105.htm