自民党の菅義偉選対副委員長は十五日、テレビ朝日の番組で、十六日発表の昨年十—十二月期の実質国内総生産(GDP)速報値が悪化する見通しであることを踏まえ、政府、与党が二〇〇九年度補正予算を編成して大規模な追加経済対策を実施する方向で検討していることを明らかにした。
規模に関しては「真水」と呼ばれる財政支出ベースで「二十五兆円とか、いろいろな話があることは聞いている。大胆なことをしなければならない」と強調した。
これに対し、民主党の前原誠司副代表はNHKの番組で「大変だから(麻生内閣が)〇九年度第一次補正予算までやらせてもらうというのはおかしい。国民の信を得たところで抜本的、本格的な経済対策を行うのが筋だ」と述べ、早期の衆院解散・総選挙を求めた。
ただ前原氏はGDPが年率換算10%台と大幅減少する見通しであることに関連し「今までと違う規模の経済対策を二、三年は打たないといけない。最低でも一年に真水で三十兆円以上の経済対策をしないと日本経済が底抜けしかねない」とも指摘した。
同じNHK番組で自民党の石原伸晃幹事長代理は「本予算を通すのが絶対条件だが、さらに必要なものがあるならつくって、そこで選挙ができる態勢にあるなら国民に信を問う」と述べ、追加経済対策が必要との認識を示した。