1975年に死亡した祖母が生きているように装い、老齢福祉年金約68万円をだまし取ったとして、沖縄県警うるま署は14日、同県うるま市赤道、無職伊佐重盛(70)と妻の豊見城(とみぐすく)市真玉橋(まだんばし)、時子(57)の両容疑者を詐欺容疑で逮捕した。
不正受給は29年間にわたり、時効分を含めると総額約948万円に上る。
発表によると、2人は75年2月、重盛容疑者の祖母(当時84歳)が老衰のため死亡したのに死亡届を出さず、年金受給に必要な書類を沖縄社会保険事務局に提出。2002年11月〜04年4月に5回にわたって計約68万円を不正受給した疑い。
03年に報道機関が「(112歳の祖母を)長寿番組に取り上げたい」と具志川市(現・うるま市)に相談。問い合わせに応じないことを不審に思った市が調べたところ、死亡していることが発覚した。同署が裏付け捜査し、時効にかからない02年以降の容疑で逮捕した。
2人は死亡直後の75年4月からだまし取っていたことを認めており、「趣味の軽飛行機の購入費や維持費に使った」と供述しているという。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090215-OYT1T00316.htm