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2009年02月15日(日) 00時00分

監督と名画をみる会「100回」を達成した竹下資子さん読売新聞


撮影・三浦邦彦

 監督らと一緒に名画をみようと始めた「監名会」。東京都内で14日、「紀ノ川」(1966年)を上映、100回目を迎えた。出演者らが中村登監督(故人)の「おっちょこちょい」ぶりなどを披露、会場を沸かせた。

 主演の司葉子さんは、「日本映画の灯火を消さないという彼女の心意気に感謝したい」とたたえた。

 大学で映画理論を学び、監督を目指し、卒業後に記録係を始めた。ある映画で、200人のスタッフをどなりながら率いる監督の姿を見て、「とても無理」とあきらめた。しかし、子育てが一息つくと、「映画の虫」がうずうず。活動を思い立った。

 初上映会は81年、千葉のスーパーで久松静児監督らを招いた「警察日記」。以後、作品選びから、ほとんど一人でこなしてきた。赤字を背負い、フィルムの貸し出し拒否もあった。それでも、「いつでも出てやる」と、昔なじみの監督らが支えてくれた。

 現在、NPO法人・日本映画映像文化振興センターの副理事長も務める。「感情表現やしぐさが細やか」。邦画の魅力を語ると話は尽きない。(東北総局 大木隆士)

 たけした・もとこさん 69

http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20090215ok01.htm