1月まで激しい戦闘が続いたイスラエルとパレスチナなどから若手外交官4人が14日、広島市中区の平和記念公園を訪れ、被爆者から話を聞くなど原爆被害を学んだ。紛争地域の信頼醸成を目指し、外務省が招いた。
イスラエル、モロッコ、ヨルダン、パレスチナから20、30歳代の外交官が参加。国立広島原爆死没者追悼平和祈念館では、松原美代子さん(76)=南区翠=が被爆時の状況や後遺症について語り「核兵器は決して許されない。外交官の皆さんには、世界を平和に変える力があることを知って」と訴えた。
イスラエルのダナ・ベンベニスティさん(35)は「紛争から復興した広島を知り勇気をもらった」。パレスチナのローラ・アラフィフィさん(28)は「イスラエルとの間にも必ず和平がくることを信じて頑張りたい」と表情を引き締めていた。
【写真説明】原爆被害について、被爆者の松原さん(左)から話を聞く中東・アフリカの若手外交官たち