中国電力の上関原発建設計画に伴う漁業補償で、山口県漁協祝島支店(旧祝島漁協)は、あらためて補償金の受け取り拒否を決めた。12日夜の組合員全体集会で無記名投票し、受け取り反対票が賛成票を2票上回った。
関係者によると、祝島公民館であった集会には組合員69人が参加。県漁協幹部が、来年5月までに補償金の分配金を受け取らないと、供託金は国庫に収納されると説明した。同支店運営委員長を除く68人による無記名投票の結果、受け取り賛成33票、反対35票となり拒否を決めた。
補償金をめぐっては、建設地周辺に漁業権を持つ8漁協の共同漁業権管理委員会が2000年4月、旧祝島漁協を除く7漁協の賛成で総額約125億円余の漁業補償条件に同意し、中電との契約に調印した。旧祝島漁協は分配金約5億4000万円の受け取りを拒否。分配金は法務局に供託されていた。