大阪府泉佐野市の「女性トレーダー」が元本保証をうたって株式投資への多額の資金を集めていた出資法違反事件で、岩田矩子(ともこ)容疑者(54)が、知人を紹介した出資者に手数料を支払っていたことがわかった。
府警泉佐野署は、岩田容疑者がマルチ商法的な勧誘方法で顧客を増やしていたとみて、全容解明を進める。
出資者によると、岩田容疑者は知人から知人へと紹介を受けて出資を募り、その配下には、十数人単位の顧客グループが複数構成されていたという。
各グループには、仲介役を務めるリーダーがおり、岩田容疑者は、リーダーに新たな出資者を紹介するよう要請。成功報酬として次の配当を1%上乗せしていたという。
各顧客グループが開く食事会やカラオケ大会にも頻繁に顔を出し、「運用でもうけ、1億円分の着物を持っている」と自慢、追加出資を募っていた。
「被害者の会」に被害を申告してきた人は、162人おり、総額は約18億円。昨秋以降、岩田容疑者は「短期でも良い」「7〜10%の高配当を付ける」と勧誘を繰り返し、約2億円をかき集めた、とされる。
しかし、泉佐野署は昨年9〜10月には資金運用が停止していたことを確認。以降は、出資金を運用せず、配当に回したとの見方を強め、詐欺容疑での立件に向け捜査している。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090215-OYT1T00043.htm?from=navr