【広州(中国広東省)=竹内誠一郎】香港の人権団体・中国人権民主化運動ニュースセンターは15日、浙江省桐郷市で14日に、交通事故をきっかけに、5000人を超える民工(農村からの出稼ぎ労働者)と地元警察官約500人が乱闘し、民工側は100人以上が負傷、20人以上が拘束されたと伝えた。
同センターによると、同日、地元出身の男性のオートバイが河南省出身の男性をはねた事故の後、「警察が事故処理で地元出身者に肩入れした」と受け止めた民工側と地元警察官が乱闘を始めた。互いに増援を頼んで規模が膨れあがり、民工側は木製のこん棒、警察側は警棒を使っての殴り合いとなった。人数で優勢に立った民工側は、警察車両6台を燃やすなどし、一時は警察側を圧倒したが、地元政府は武装警察官1000人を出動させ、鎮圧したという。
浙江省は中国有数の民工受け入れ地で、最近は民工と警察の小競り合いが絶えないという。同センターは「民工は同郷出身者同士で連携を強めつつあり、小さなきっかけで大規模騒乱につながる」と指摘した。