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2009年02月15日(日) 03時07分

補正で追加景気策策定へ、週明けにも首相指示読売新聞

 政府・与党は14日、急激な景気の落ち込みを食い止めるため、追加景気対策を策定する方針を固めた。

 麻生首相が16日にも、自民党の保利政調会長らに具体策を検討するよう指示する。2009年度予算案の成立後、追加対策を盛り込んだ09年度補正予算案を編成し、4月中の国会提出を目指す。

 内閣府が16日に発表する08年10〜12月期の国内総生産(GDP)は大幅な減少となる公算が大きいため、追加対策は景気刺激に即効性があるとされる公共事業の積み増しなどが中心となる。財政規模は、実質的財政支出額である「真水」で10兆円以上とするよう求める声が、与党内で強まっている。

 具体的には、「ばらまき」批判を避けるため、企業の国際競争力強化につながる空港や港湾など物流拠点と連絡する高速道路建設や、10年10月に4本目の滑走路供用が始まる予定の羽田空港再拡張工事の完成前倒しなどが挙がっている。

 地球温暖化対策を景気浮揚につなげる日本版「グリーン・ニューディール構想」の一環として、太陽光発電の導入拡大なども浮上。学校校舎の耐震化や光ファイバー網の整備を拡大する案も出ている。母子家庭の母親や非正規労働者への生活支援強化なども検討されている。

 財源については、財政投融資特別会計準備金(「埋蔵金」)の取り崩しと建設国債発行で対応し、不足分は赤字国債の追加発行も視野に入れている。自民党内には、利子が付かない代わりに相続税がかからない「無利子非課税国債」の発行を求める声も出ている。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090215-OYT1T00037.htm