クリントン米国務長官が16日に来日する。
クリントン氏の外国訪問は就任後初めてで、新任の国務長官が最初の訪問国に日本を選ぶ初のケースともなる。
17日に行われる麻生首相、中曽根外相、浜田防衛相との会談では、日米同盟の重要性を再確認するとともに、北朝鮮問題などアジア情勢を中心に、国際社会の懸案について幅広く協議する見通しだ。
クリントン氏は日本に続き、インドネシア、韓国、中国を訪れる。アジア歴訪の狙いを、米政府は「アジアは米国の安全保障と地球規模の繁栄のため不可欠なパートナーだからだ」(国務省高官)と説明している。
日本政府は最初の訪問国が日本となったことを「日米同盟重視を示す象徴的意味がある」(外務省幹部)と歓迎している。
クリントン氏は07年10月、外交専門誌「フォーリン・アフェアーズ」に発表した論文で、米中関係を「今世紀において、世界で最も重要な2国間関係となる」と位置づけたが、日米同盟には言及せず、「クリントン氏は米中関係をより重視するのでは」との見方が広がっていたからだ。
一連の会談で日本側は、日米同盟のさらなる強化を目指し、オバマ政権の重視する外交政策で協調する姿勢を打ち出す。「テロとの戦い」が続くアフガニスタン、隣国で政情不安定が続くパキスタンへの支援を表明。在日米軍再編を着実に進めるための「在沖縄海兵隊のグアム移転協定」にも署名する。
クリントン氏は滞在中、小沢民主党代表、北朝鮮による拉致被害者の家族とも会談する。
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090215-OYT1T00072.htm